ウェビナーノウハウ
ウェビナーツールの料金を比較。Zoomビデオウェビナーは無料?
最終更新日:2022/06/28
ウェビナーを開催するとき、コストに大きく関わるのがツール選びです。代表的なツールの利用料金を比較して、選定に役立てましょう。オンライン会議ツールのZoomが提供する『ビデオウェビナー』についても、利用の要件・料金を紹介します。
目次
ウェビナー配信に欠かせないツールを選ぼう

(出典) pixabay.com[/caption]
ウェビナーとはオンライン上で実施するセミナーです。インターネットを介する性質上、配信に適した通信環境やツールが必要になります。
ウェビナーの開催に必要なツールがどのようなものか・料金体系はどうなっているのかを押さえて、費用対効果が高いウェビナーの準備を進めましょう。
ウェビナー配信ツールとは
ウェビナーをインターネット上で配信するために必要なソフトウェアを、ウェビナー配信ツールと呼びます。
ウェビナーには視聴にタイムラグのない『リアルタイム配信』と、あらかじめ撮影しておいた録画を配信する『録画配信』があります。
いずれも配信・アクセスにはインターネットが必要で、開催者は専用のツールで配信の詳細を設定するのが一般的です。
近年は業務効率化や働き方の多様化により、研修・社員教育等をオンラインで行う企業が増えてきました。需要の増加に伴ってウェビナー配信ツールの種類も増えており、選択肢は豊富です。
ツールによって料金体系や得意・不得意が変わってくるため、自社に導入する際は慎重に検討しましょう。
ウェビナーツールの料金システム
ウェビナー配信ツールの料金体系は主に、『従量制』『プリペイド制』『定額制』『定額従量制』の4タイプがあります。
従量制は利用した分だけ料金がかかるシステムです。ウェビナーツールでは少数派できすが、料金体系が明確で利用しないときは料金が発生しません。
事前購入した一定ポイントをウェビナー配信ごとに消費していく『プリペイド制』と同様に、スポット的にウェビナー配信をする企業におすすめです。
定額制は月や年ごとに一定額を支払う形式です。配信回数が料金に影響しないため、頻繁にウェビナーを開催する企業にはメリットが大きいでしょう。
定額従量制は一定回数までは料金が変わらず、超過して使った分に別途料金がかかるシステムです。配信回数が多い月・少ない月が混在する企業に適しています。
ウェビナー配信ツールを選ぶ際は、自社の配信ペース・回数と料金体系がマッチしていることが重要です。
オフラインのセミナーより低コスト
基本的にウェビナーは、インターネット環境とデジタルデバイスさえあれば配信可能です。
会場を押えたり人数分の資料を作成したりする必要がなく、担当者は手間のかかる準備をする手間がありません。
会場代・資料のコピー代・会場までの交通費がコストカットでき、オフラインでのセミナーよりも低コストです。
ウェビナーは受付や案内・会場整備に人員を配置する必要もありません。配信に講師と数人の担当者さえいればよく、オフラインでのセミナーよりも少人数で開催できます。
会社の人的リソースをムダに消費せずに済み、人件費カットにもつながるのは大きな利点です。業務のムダやコストを省きたい企業にとって、ウェビナー配信ツールでセミナーを行うメリットは大きいでしょう。
「Zoomビデオウェビナー」の料金

(出典) unsplash.com[/caption]
無料のWeb会議ツールを提供する『Zoom』は、ウェビナー向けの『ビデオウェビナー(Zoom Video Webinars)』もリリースしています。用途に合わせてリアルタイム配信・録画配信が可能です。
『Zoomビデオウェビナー』は通常のオンライン会議と同じく、無料で使えるのでしょうか?ビデオウェビナーを利用するための要件を見ていきましょう。
※紹介する料金は全て2021年9月時点のものです。
有料アカウントが必要
Zoomビデオウェビナーは無料の『基本』プランでは利用できません。有料の『プロ』『ビジネス』『企業』のいずれかの有料アカウントにアップグレードする必要があります。
各プランの料金と、ミーティングの権限を割り当てられる『ライセンス数』は以下の通りです。
月額料金(税別)
プロ:2000円/ライセンス
ビジネス:2700円/ライセンス
企業:2700円/ライセンス
ライセンス数
プロ:1~9
ビジネス:10~99
企業:50~
プロプランは小規模グループ・ビジネスプランは中小規模の組織・企業プランは大企業に最適です。
いずれかのプランに加入すれば、ビデオウェビナーを利用する権利を得られます。
Zoomのビデオウェビナーでは、FacebookやYouTubeと連携したウェビナーの配信や『ウェビナーチャット』『挙手』『投票』といった機能の使用も可能です。
ウェビナーのライセンス料金も別途かかる
Zoomビデオウェビナーを利用するためには、ウェビナー用のライセンス(アドオン)も必要です。アドオンプランの料金は参加人数の上限によって異なります。
最大出席人数:料金(月/ライセンス)
500人:1万700円
1000人:4万5700円
3000人:13万3100円
5000人:33万4700円
1万人:87万2300円
1万人以上:要問い合わせ
いずれのプランでも1回30時間までのウェビナーセッションが可能です。クラウド録画にも対応しており、ウェビナーのパフォーマンスは詳細なレポートで確認できます。
Zoomウェビナーのプランと価格設定|Zoom - Zoom各社ツールの利用料金を比較

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ウェビナー配信ツールは複数社からリリースされており、料金体系のバリエーションも豊富です。自社の予算に合うものを見つけるのは難しくないでしょう。
中でもおすすめのウェビナー配信ツールを4点ピックアップして、利用料金と特徴を比較します。
プリペイド制も選択可能「GigaCast」
質の高いウェビナー配信を可能にする、高性能な画質・機能がそろったウェビナー配信ツールです。
セミナーの告知から招待・出欠確認・アンケートの作成までがワンストップで行え、ウェビナー配信終了後はセミナー情報をダウンロードできます。
料金プランは、気軽に使える『プリペイド制』『月額固定制(ポイント発行方式)』『月額固定制(時間指定)』『従量課金制』の4タイプから選択可能です。
プラン
プリペイド制
月額固定制(ポイント発行方式):28000円~
月額固定制(時間指定):9800円~
従量課金制:48000円~(初期費用9万8000円)
税別料金/月:要問い合わせ
同時参加人数
500人まで
10000人まで
プリペイド制・月額固定制は、ウェビナーの配信回数に応じてポイントを消費します。固定制は毎月一定のポイントを購入するタイプと、使い放題タイプがあります。
従量課金制はウェビナー開催回数によって課金される仕組みです。比較的小規模の配信ならプリペイド制・月額固定制、大規模配信なら従量課金制がよいでしょう。
GigaCast - ロゴスウェア開催頻度で料金が変わらない「LiveOn」
フルHD画質と臨場感の高い音質で、質の高いウェビナーを配信できます。新暗号規格の採用と独自のプロトコルの使用により、セキュリティ対策も万全です。ウェビナーで機密性の高いコンテツを扱うときも不安を感じずに済むでしょう。
利用料金は以下の通りです。
料金/月:3000円(税別)/ライセンス数
初期費用:78000円(税別)
デフォルトのプランのままだと、最大同時参加拠点数は20拠点です。より多くの拠点でウェビナーを開催したい場合は『多人数モード』を追加することをおすすめします。
追加の初期費用として30万円(税別)を支払うと、多人数モードのオプションで拠点の上限数が無制限になります。
Web会議・テレビ会議システムなら日本製のLiveOn(ライブオン)目的に合わせてプランを選べる「ネクプロ」
初めてウェビナーを開催する企業も利用しやすいツールです。UIや操作方法がシンプルな上、デバイスの種類を問わず配信できます。
ウェビナーに必要な基本機能は全てそろっており、すぐにでも配信可能です。サポートが必要な企業は、有料で企画から運営・録画・編集・分析まで支援を受けられます。
気軽にウェビナー配信を行ってみたい企業は、以下の料金で使える『ライトプラン』がおすすめです。
初期費用:0円
料金/月:5000円(税別)~
『スタンダードプラン』『プレミアムプラン』も利用できます。利用料金は月額4万8000円(税別)からとなっています。
セミナー・イベントの開催・管理プラットフォーム|ネクプロマーケティング参加者1000名まで対応可能「Microsoft Teams」
Web会議ツールとして広く活用されている『Microsoft Teams』でも、Office365の有料アカウントがあればウェビナー配信機能を使えます。
ウェビナー規模は上限1000人までで、リアクションやアンケート・チャット機能の活用も可能です。
現在Web会議ツールとしてMicrosoft Teamsを使っている企業なら、不自由なく活用できるでしょう。
ウェビナーを設定するには、『Microsoft 365 Business Standard』をはじめとする有料ライセンスの取得が必須です。
以下ではMicrosoft 365 Business Standardの料金を紹介します。
プラン名:Microsoft 365 Business Standard
料金/月:1360円(税別)/ユーザー
同時参加人数:1000人
1カ月の無料プランが付いているので、まずは使い勝手を試してみるのも一つの手です。
Microsoft Teams | 法人向けプランの比較ウェビナー開催にかかる費用を抑えるには

(出典) unsplash.com[/caption]
ウェビナーの収益性を高めたい企業は、開催にかかるコストを抑える工夫を取り入れましょう。ただし、コスト削減がウェビナーの質低下につながらないように注意しなければなりません。
ウェビナーのコストをカットする方法と利益を上げるポイントを紹介します。
無料のウェビナーツールを使う
ウェビナーツールが無料なら、配信にかかるコストは大幅に削減されます。さらにウェビナー開催に必要な機材・人員を全て自社のリソースでまかなえば、コストはほぼゼロです。
無料で使えるウェビナーツールとしては『YouTube Live』『Facebook Live』などがあります。いずれもアカウントがあれば利用できるので、ランニングコストもかかりません。
「とりあえずウェビナーを開催してみたい」「ウェビナーの質は問わない」という企業なら不自由なく使えます。
ただし、無料のウェビナーツールではサポートがほぼ期待できない点に注意が必要です。回線の混み具合によっては音声が途切れたり画像が止まったりするケースも多く、質の高いウェビナーの開催は難しいかもしれません。
開催費用と参加料金のバランスを考える
ウェビナーへの参加料金を低く設定し過ぎると、黒字化が困難です。かといって高く設定しすぎると、参加者が集まらず赤字になります。
ウェビナーへの参加を有料にする場合は、開催費用とのバランスを重視して金額を設定しましょう。ウェビナー開催にかかる費用としては、主に以下のものがあります。
- ツールの利用料
- 人件費
- 機材費
トータルコストと参加見込み人数を照らしあわせ、『どの程度の料金に設定すれば利益が出るか』を適切に計算しましょう。
ウェビナー集客の料金にも注目

(出典) pexels.com[/caption]
ウェビナーはインターネットから気軽に参加できる一方で、集客が難しいともいわれます。集客手段はさまざまありますが、料金相場はどの程度なのでしょうか。
ウェビナーの集客手段と料金について紹介します。
有料の集客媒体を使う場合の相場
ウェビナーの集客手段として主に以下の媒体が活用できます。
- PR(プレスリリース)
- リスティング広告
- SNS
プレスリリースとは、各種メディアに対して自社サービスをアピールするための文章です。
配信にはプレスリリース配信サービスの活用が必要となります。費用相場は利用する会社にもよりますが、15~25万円前後になる場合が多いでしょう。
リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果に連動した広告です。自社のサービスに関心がありそうなユーザーを狙えるため、高い集客効果が期待できます。
広告費は自社の予算次第ですが、月額およそ10~50万円が相場です。
SNSはTwitterやInstagramなどのSNSに掲示する広告です。ウェビナー参加者の年齢・性別・内容に合わせた広告が可能で、拡散力も期待できます。料金相場は月額およそ30万円です。
「Webinar Room」の活用がおすすめ
ウェビナーの集客を効率的に行うなら、ウェビナー情報を掲載できるポータルサイト『Webinar Room』の活用を検討しましょう。
Webinar Roomは、ウェビナー配信企業とユーザーを結ぶプラットフォームです。料金は完全成果報酬制のため、初期費用・掲載料はかかりません。集客のための費用は限りなくゼロに近く、広告に予算を回しにくい企業でも利用できます。
Webinar Roomにはさまざまなジャンルの企業が作成したウェビナーが掲載されています。同じカテゴリはもちろん、他の動画からの視聴者流入が期待でき、見込み顧客の獲得に有益です。
企業はウェビナーをアップするだけで集客ができるため、工数を増やさずに参加者の増加を見込めます。
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ウェビナーの配信を行うためには、配信ツールの導入が不可欠です。無料・有料ツールを比較すると、機能や使い勝手のよさ・安定性・アフターサポートは有料に軍配が上がります。
自社の運用方法・予算を考えて、最もよいツールを選択しましょう。
ウェビナーで収益を上げたい企業は、集客方法の選択も重要です。ウェビナーのターゲット・目的を明確にして、費用対効果の高い広告媒体を選択する必要があります。