本セミナーと会社の紹介

【本日のゴール】 ・マーケティングリサーチ（定量調査）の活用イメージ、実施イメージが今より沸いている状態 【会社紹介／株式会社ネオマーケティング】 ・創業以来マーケティング支援事業を営んでいる会社 ・マーケティングリサーチの結果を活用した支援をしていることが強み ・本日のパネラー：杉山太一

マーケティングリサーチとは

【マーケティングリサーチの定義】 ・良質なマーケティング上の意思決定をするための、情報収集をすること ・リサーチをし、それを意思決定までつなげていくことに価値がある ・生活者の反応や評価が見えないと顧客の解像度が上がらない、顧客が何を求めているのがつかめない 【マーケティングリサーチの手法】 ・定量調査：数値データを扱い、多数にアンケートを行うのが特徴 　‐数で全体の傾向を把握し、仮説の検証をする ・定性調査：インタビュー調査や行動観察などで、言葉や行動をみる 　‐深堀して聞き、仮説の立案をする 【調査事例】 ・定量調査事例／キリンビバレッジ様 　‐課題：新しいサービスのコンセプトがターゲットに受け入れられるのか？（仮説の検証） ・定性調査の事例／ホーユー様 　‐課題：新しい店頭販促を模索、販促方法が分からない 　‐お客さんの行動を実際の店舗で観察し検証したかった 【なぜリサーチをするのか？】 ・様々な意思決定をする上で失敗しないため、判断材料とするために行う ・定量調査と定性調査を組み合わせ、仮説をブラッシュアップしていくことが王道 ・新型コロナウィルスの影響が自社のターゲット客にどのような影響を与えているのか？ ・顧客起点でのマーケティングが注目されている

定量調査を行う上で知っておきたいこと

【オーダーメイドリサーチorセルフリサーチ】 ・オーダーメイドリサーチ：調査の企画から入り、面倒な部分はプロに任せることができる 　‐目的や課題ヒアリングから入ることができるが、高額である 　‐提案が欲しい、相談したい方、リソースが限られている、多数のサンプルを扱う際に向いている ・セルフリサーチ：自分たちでツールを使い調査内容、ターゲット決めなどを行う 　‐安価だが、実施できる調査内容がネットリサーチのみ 　‐高頻度で、少数のアンケート調査する際に向いている、リソースがあることが前提 【定量調査のステップ】 ・調査検討：課題の整理と調査目的設定・欲しいデータの設定が調査成否の8割が決まる ・代表的な定量調査手法：ネットリサーチ、会場調査、ホームユーステスト ・適切なサンプルサイズは400サンプル以上が理想的 　‐どの程度結果の誤差を許容するかでサンプルサイズが変わる ・スクリーニング調査：居住地や年代のみでなく、さらにサンプルを絞り込む際に行う調査 ・定量調査の集計物・納品物：全体傾向をつかむGT表、分析項目で見るクロス表、自由回答、報告書

調査設計の方法

【調査票とは？】 ・アンケート内容は一度出したら、変えたり、追加することができない ・定量調査において、調査対象者とコンタクト・コミュニケーションができる唯一のツール 【調査項目】 ・調査項目の洗い出しのポイント 　‐5W1Hで整理してみる×購買プロセスで整理してみる 　‐質問の抜け漏れを防ぎ、調査の質問を論理だてて組み立てることができる ・調査項目の適切な数は、30問以内、所要10分以内（マーケティングリサーチ協会発表） 【質問順】 ・バイアスを防ぎ、できるだけスムーズに回答してもらう ・前半は、広く答えやすい質問を用意し、後半にもう少し詳しく突っ込んだ質問を置く 　‐1問目から難しい質問がくると、意欲がそがれる恐れがある ・時系列・論理的な順序は、スムーズに回答を行う上で重要となる 【質問文・選択肢・回答形式】 ・質問文はわかりやすくが鉄則：専門用語やカタカナ用語などの解釈のブレが、回答へ影響することもある ・選択肢の抜け漏れを防ぐ ・目的に応じた回答形式（1つのみ選択or複数選択ok？） ・質問文1つで大きく結果が変わることがあることに注意する（ワーディングの重要性） 　‐質問文に含まれるワードがプラスイメージかマイナスイメージかで、同じ趣旨の質問も回答に差が出る 　‐分かりやすさを徹底し、回答者の視点に立つことが重要

事例の紹介【生活者インサイト把握・商品開発】

【事例①生活者インサイト把握・商品開発の事例】 ・キリンビバレッジ株式会社様の新規事業（オフィスで飲むスムージー） ・課題：グループ全体として「健康経営」市場へ投資するための新規事業開発 　‐ゼロからスタートするため、手がかりがない ・ネオマーケティングがお手伝いした部分 　‐消費者インサイトと課題の把握：想定ターゲットへのインタビュー調査 　‐ターゲットにコンセプトが当てはまるか？受容性の調査：コンセプト案を提示しての定量調査 ・コンセプト受容性調査のフレーム 　-魅力を感じるか？評価の理由や改善点は？どこで、いくらで購入したいか？など ・調査結果の活用方法 　‐コンセプトの検討に活用 　‐社内への説明資料に活用 　‐商品開発の参考に活用

事例の紹介【消費者実態調査】

【事例②消費者実態調査】 ・飲料商社：生鮮農産物・加工品販売、生果センターの運営など ・課題：「パイナップル」のさらなる消費拡大を図りたい 　‐パイナップルの消費者実態がわからない、セールス・プロモーション施策へ活用したい ・要望：セールス・プロモーションに活用できる調査 ・提案：誰に、何を、どのように聞けばよいかを整理、活用イメージを一緒に持ち、調査をしましょう ・利用実態調査のフレーム 　‐商品認知実態、購入実態、利用実態、商品の利用シーン、商品の満足・不満、回答者属性の把握 ・結果：パイナップルの食べにくさなど、マイナスイメージがあることが分かった 　‐店頭施策の提案、食べ方提案、施策の裏付けデータとして活用、他果物でも調査実施の依頼

事例の紹介【リサーチを活用したプロモーション】

・飲料・食品メーカー：カップ入りスープのリサーチ ・課題：（今までもアンケート調査などは実施してきたが）生活者起点のプロモーションが実施できていない 　‐これまでは広報主体で動いていたので、製品リリースや商品魅力を伝えるリリースに偏っていた ・要望：生活者視点のプロモーション、生活者起点の調査PR ・提案：実態調査も兼ね、リリーステーマから調査設計する ・結果：コーポレートサイトからリリース、PRのネタとしても活用