はじめに

【プロフィール】 ・株式会社アスマーク営業部リサーチソリューショングループ　押尾　樹 　-新卒にて企業を調査対象とする市場動向の分析、企業の事業活動戦略や動向などの調査に従事 　-その後2021年にアスマークに入社し、現職ではリサーチャーとして、消費財から耐久消費財まで幅広い業界の調査企画から設計・分析・報告書作成までの業務を担当

セグメンテーション調査とは

【自社の顧客（ユーザー）の理解、どこまで深められていますか？】 ・自社の顧客は、一体どんな人なのか？どのような価値観を持った人たちなのか？普段、どのような消費行動をしているのか？ ・消費者像の多種多様化によりターゲットを更に絞った製品開発、マーケティング活動が必要 ・顧客（ユーザー）特性の理解に有効な手法の1つとして「セグメンテーション調査」という選択がある 【セグメンテーション調査とは】 ・顧客（ユーザー）の理解を深めたいときに行う調査 　-同じような意識や価値観・考え方・行動の消費者を集団ごとにグループ分けし、その特性を把握することで顧客（ユーザー）の理解を深めることが可能

セグメンテーション調査から得られること

【セグメンテーション調査から得られること】 ・自社顧客のボリューム層がわかる 　-自社の顧客のうち、どのような特性を持つグループがどの程度の構成比を占めているかを確認することができ、施策を打つ優先ターゲットを選定することが可能 ・商品開発・広告アプローチのヒントを得ることができる 　-ターゲットとする顧客の価値観を把握し、響くキーワードを抽出することが可能 ・ターゲットのニーズやウォンツを把握できる 　-顧客の特性に沿った効果的なマーケティング戦略の実施ができる ・新たな市場の拡大を狙うことができる 　-これまでには気づかなかった新しいターゲットとなるセグメントを発見することができる

調査設計の注意点

【調査設計の注意点】 ・①事前に分析する目的と仮説の明確化 　-目的を明確にしないまま調査を進めてしまうと、分析時点で結果解釈に支障が生じてしまうため 　-調査前に顧客のどういった特性が知りたいか・どう役立てたいかを明確に整理する必要がある ・②一定のサンプルサイズが必要 　-結果の精度を高めるためにも一定のサンプルサイズが必要 ・③統計的な分析手法を「併用」する 　-クロス集計だけではなく、いくつかの分析手法を用いてデータを分析することで潜在的なグループ特性の把握など、結果から得られる情報が増える ・④イメージが掴める・アウトプットに活かせる「グルービング」をする 　-調査から得られるグループはもともとあるものではなく、分析者がアルゴリズムを用いて作るものであるため、分類の方法に正解があるわけではない 　-得られたグループの特性がしっかりくるものか、どのような集団かのイメージがつくかがポイント。かつ、そこから得られた知見をマーケティング活動に活かせるかを意識して分析を行うことが重要 ・⑤調査者・クライアントの“2者間”で作り上げる 　-相互で「役に立つ」と納得できそうな結果を調査者・クライアントの2者間で作り上げることが必要。

調査項目・分析手法の一例

【調査項目の一例】 ・表側に「意識」「行動」「価値観」の項目を列挙し、それぞれに対してあてはまり具合を5段階で聴取。その回答結果をもとに、似た特性を持つ人たちをグループ化 ※意識、行動、価値観はあくまでも一例 【分析手法の一例】 ・因子手法 　-多くの項目のいくつかの「因子（潜在変数）」に要約してまとめる分析手法 　-まとめることで特に影響の強い「因子」を把握することができる ・クラスター分析 　-調査項目（カテゴリー）や回答者をグルービングする分析手法 ・因子分析→クラスター分析→クロス分析

アウトプットの見方

【クラスター分析のプロファイリング】 ・各クラスタからうかがえる特性をコメントやグラフでまとめる ・各クラスタの構成比や、男女比、年代の特徴、婚姻状況など様々なプロフィールを整理

調査会社に依頼するメリット

【セグメンテーション調査を依頼するメリット】 ・①外部からの視点で設計アドバイスが得られる 　-顧客（ユーザー）のどういった特性が知りたいのか、その結果をどう役立てたいかといった情報を基に、リサーチャーの観点から調査設計できるため、結果の担保ができる ・②分析後の結果をもとに、顧客をさらに深堀りできる（定性調査） 　-調査から得られたグループの特性を持つ回答者に定性調査を行い、顧客インサイトの深堀が可能 ・③設計～分析まで一連のフローを一括依頼一括依頼できる 　-調査の設計～クラスター分析や因子分析など、Excelでは行うことのできない分析業務やそれを踏まえた考察など、細かいデータ処理や精度の問われる一連業務をプロへ一任することで、クイック且つ安心な調査データが得られる